なかなか治らない便秘は病気が潜んでいることも

多くの人が経験する身近な症状の一つが便秘です。中にはたかが便秘だと思って、対策を特に行っていない人も多いかもしれません。しかし、長く続く便秘の中には他の病気が影に潜んでいることもあり、命にかかわることも。

そこで看護師である筆者が、便秘が症状として現れる病気についてお伝えします。
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便秘が症状として現れる病気

大腸がなにか病気にかかっていて、便秘が症状として現れることがあります。このような便秘のことを、医学的には「器質性便秘」と呼んでいます。器質性便秘の中には、命にもかかわるものがあり、きちんと治療することが大切です。

大腸の病気が原因で便秘となる場合について、いくつか挙げていきます。

 

大腸がん

腸に悪性腫瘍ができる大腸がんは、食生活の変化により日本でも増えているがんの一つです。腸内でがん細胞が増殖することで、腸の内腔が狭くなるので、便が細くなったり、平べったくなったりします。

また病変の部分を便が通過することで、便に血がつくことも(血便)。ただし、血便は生理中や痔でも起こる症状でもあるので、これらと鑑別する必要があります。大腸がんは早期に発見すればほぼ完治するといわれているがんです。

便秘中の方で、痔や生理以外で血便がみられる方は、まずは健診でがんのスクリーニング検査を行うことをおすすめします。また、大腸がんのスクリーニング検査は、便潜血検査といって、便を綿棒のようなキットで採取する手軽かつ安価な検査です。

大腸がんは初期症状に乏しく、自覚症状による発見が遅れやすいという特徴があります。
早期がんなどは便潜血検査でも見逃されてしまうケースもありますが、40歳以上になったら1年に1度は受けるようにしましょう。

 

IBS(過敏性腸症候群)

過敏性腸症候群は、2か月以上にわたり、便秘と下痢を交互に引き起こす症候群です。神経質な人がかかりやすいとされており、日本などストレスが多いとされる先進国で増えている病気とされています。

原因としては、腸の動きが過敏になっていたり、精神的ストレスが挙げられています。症状は緊張した時に、便意を感じることが多く、トイレ後は症状が改善するという特徴があります。

IBSは完治が難しいとされており、病気と上手に付き合っていくことが大切です。治療は、食事などの生活指導や、薬での治療、場合によっては精神的ケアも行われます。

 

腸閉塞(イレウス)

腸閉塞は、腸がねじれたり、便が詰まったりすることで、便などの腸の内容物が排泄されずに、腸の内圧が上がることで起こります。開腹手術後も腸がくっつきやすくなることで、腸閉塞が起こりやすくなります。

症状には、便秘のほかにも、吐き気や腹痛があり、病状が進行すると、腸の内容物が逆流し、便汁を嘔吐することもあります。なお腸閉塞では、下剤の使用は禁忌とされています。すでに腸の内容物で内圧が高くなっている状態で下剤を使用すると、強制的に腸の内容物が動き出すことで、腸に穴が空いてしまうリスクがあるためです(穿孔)。

一般の方が腸閉塞と便秘を区別するのは難しいので、便秘以外にも吐き気や嘔吐などの症状がある場合は、専門医を受診することをおすすめします。

大腸以外の病気が原因であることも

その他大腸の病気以外でも、ここでは便秘が症状として現れることのある婦人科系の病気について、いくつか挙げていきます。

 

子宮筋腫

子宮筋腫は子宮の筋層に良性の腫瘍ができる病気です。大きくなったできものにより腸が圧迫されてしまうことで、便秘になることがあります。

 

子宮内膜症

子宮内膜症は月経周期に合わせて、内膜組織が子宮以外の場所にできてしまう病気です。病変の場所によっては腸が癒着してしまい、便秘になりやすくなります。また臓器同士の動きが妨げられることで、排便時に引きつれるような痛みを感じることも。

 

腸内環境を整えるには青汁もおすすめ

便秘が症状として現れる病気の中には、大腸がんや一部の腸閉塞など、腸内環境が悪化することで起こるものもあります。腸内環境を整えるには、食事に気をつけたり、生活習慣を規則正しくして、自律神経を整えることが大切です。

また便秘を予防する生活習慣そのものが、健康を増進する生活でもあります。腸内環境を整えて便秘を予防したい人におすすめなのが青汁です。緑色野菜が原材料となっている青汁は、日頃不足しがちな野菜や食物繊維を補うのに役立てます。

また青汁の色を見て頂ければお分かりように、緑色の青汁には天然の色素成分であるポリフェノールが含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用があり、がんや生活習慣病の予防する効果が期待されています。

あなたも青汁で便秘対策だけでなく、病気の予防にも役立てみてはいかがでしょうか。

 

結論

便秘対策を行っているので、なかなか改善しない場合は、大腸やその他の病気の症状として便秘となっている可能性があります。たかが便秘と放っておかないで、便秘が長期間に及ぶ場合は、専門医を受診することが大切です。

また、血便など便秘以外にもその他の症状がある場合は速やかに病院へ受診してください。

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